詩でも書かなきゃ
なにもすることが
ないようである
目の前にはなにも、ない
とりあえず
とりあえずという気持ちで
詩でも書いていよう
とりあえず
歩くことはできる
このごろ未来というものが
なにもなくって
とひとりごと言っている
ときおり
親戚のうちの
犬の名が口からこぼれてくる
くりっくる
くりっくる
思わず
しゃっくりがでる
じりじり日は暑い
郵便ポストが
だまって
口を開けている
詩でも書かなきゃ
生きていないようだよな
汗がこぼれる
夏なのだろうか